読谷村字渡慶次の『ちょっとした話』

渡慶次区や読谷村内での面白い話や体験談など、寄稿文でつくる『ちょっとした話』コーナーです。
多くの区民からの寄稿をお待ちしています。

紅型幕(人間国宝 玉那覇有公作)について ( 2010.3.24 小橋川 )

人間国宝 玉那覇有公作紅型幕
 渡慶次公民館で3月6日(土)に催された『続渡慶次の歩み』出版記念式典・祝賀会の舞台を飾った紅型幕は、人間国宝玉那覇有公先生の1996年の作で、2007年に読谷村に寄贈されたものです。
 読谷村内の各字では、年間を通していろいろな行事が催されており、村芝居なども盛んな土地柄であることから、是非活用してもらいたいという思いが込められての寄贈でした。読谷村には、文化センターの鳳ホールにも紅型幕がありますが、それも玉那覇有公先生の作品です。鳳ホールでの琉球舞踊発表会等の舞台活動で活用されています。
 紅型の制作は、大まかに次のような工程で行われます。

1.下絵

 型紙をつくるため、まずうすい紙に下絵を描き。渋紙に貼ります。

2.型彫り

 下絵を貼った渋紙にシーグと呼ばれる小刀で刃先を前方に向けて模様を手前から突き彫りします。型彫りが完成したものを型紙といいます。

3.紗張り

 模様の周囲を掘り落とすので、型紙全体に紗(うす絹)を張り位置を固定します。

4.地張り

 適度な湿り気の糊を型板にふせ、しわがよらないように布に張っていきます。

5.型置き

 布に型紙を置き、へらで防染糊(染料の染着・固着・発色を防止するための糊)を上から塗り、模様を写し取ります。

6.色差し(下塗り/上塗り)

 糊の付かない部分に色を差す下塗りと、さらに濃い色を重ねる上塗りをします。

7.隈取り

 模様に立体感を出すために筆で色を挿し、刷毛でこすってぼかします。

8.糊伏せ

 糊袋を使って、色差しをした部分に防染糊を伏せていきます。

9.地染め/仕上げ

 糊伏せを終わると、刷毛を使って地染めをします。

10.洗い

 最後に生地を洗います。すると、模様が色鮮やかにあらわれます。
 繊細で緻密な作業の連続である制作工程からすると、幕のような大作の制作は想像を絶する時間と動力を要したことは想像に難くありません。それを快く、是非使ってくださいと寄贈されたことを思うと、本当に感謝の気持ちでいっぱいになります。そして、人間国宝の作品を背景に舞台で踊ることのできる立方にとっても光栄なことだと思います。
 今回、渡慶次公民館での活用が実現し、今後各字で何らかの催し物などで活用されることと思います。
人間国宝の作品を背景に踊る01 人間国宝の作品を背景に踊る02
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